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airspy HF+
春にアナウンスされて以降、なかなか発売されません。
メーカーサイトにある”description”を読むに、ΣΔ変調器(日本では、「ΔΣ変調器」と称することが多い)を用いていることから、スーパーオーディオCD(SACD)と同じような仕組みを採用して、IFを1bitDSDで処理しているのではないかと思います。その後、デジメーションを行ない、18Bitの解像度を持つI/Q信号を生成しているようです。
HF帯の受信周波数が31MHzどまりと、アマチュア無線用の50M帯がふくまれていないのはDSDを生成するためのサンプリング周波数の限界によるものと思われます。
airspy HF+の帯域幅は660KHzとも言われています。SACDでは、規格上、周波数帯域は50KHzとも100KHzとも言われていますが、その後のデジタル技術の進歩により、より広い帯域幅が確保できるようになったのだろうと思います。
18Bitと書きましたが、実際に18Bit相当なのかどうかはわかりません。また、最後は16bitにスケーリングし、コントローラに送り込むとあります。ただ、ダイレクトサンプリング方式のSDR受信機のBit長が、現状の製品で16Bitどまりなので、それを超える性能を得ようとしているのは確かだと思います。リニアPCMで処理するより、1Bit DSDで処理する方が低コストなので、この方法を採用したのだろと推察します。
デジタル技術の進展による処理能力の向上を、FDM-S3は帯域幅を広げる方向、airspy HF+は帯域幅を犠牲にしてダイナミックレンジを広げる方向に使ったという風に理解しています。